METsでウォーキング/ランニング/自転車の運動強度を比較しよう

現在高血圧対策の運動として毎日1万歩をノルマにしていますが、そろそろランニングや自転車に切り替えていきたいと考えています。
異なる運動の運動強度はどのように比較すればいいのでしょうか？

「METs」を使って考えていきましょう。

「METs」とは

METsとは運動強度の単位で安静時を1METsとして定めたものです。
運動や生活活動がその何倍のエネルギーを消費するかで運動強度を考える手法です。

国立健康・栄養研究所に詳細なMETs一覧表がありますので今回はこれを参考にさせていただきます。

改訂版「身体活動のメッツ(METs)表」（国立健康・栄養研究所）
http://www0.nih.go.jp/eiken/programs/2011mets.pdf

こんな感じに運動や家事、仕事のMETsが算出されています。

運動強度は

エクササイズ(EX)量＝METs×時間

で算出されます。

すなわち同じエクササイズ量なら同じ運動強度ということです。

2METsの運動×1時間　＝　8METsの運動×15分

このように異なる運動を比較できるわけです。

それぞれの運動はスピードなどで細かく分類されていますので、私の場合を例として見ていきましょう。

現在のペースに一番近い条件を選びます。

「歩行：4.0km/時、平らで固い地面」：3.0METs

これを1時間40分続けています。

3METs×（1+2/3）時間＝5EX

でエクササイズ量は5EXとなります。
これが日々の課題にしている1万歩の運動強度です。

ランニングはまだ自分のペースがわかりませんので一番遅い6.4km/時で考えましょう。

「ランニング：6.4km/時、107.3/分）：6.0METs

同じ6.0METsで「ジョギングと歩行の組み合わせ(ジョギングは10分未満)」という条件もありますのでかなりゆっくりです。

このランニングで同じ5EXを消費するには

5EX / 6METs = 5/6時間 = 50分

50分間も走る必要があるということです。

自転車の場合も切り替え当初はゆっくりの街乗りになるでしょう。

「自転車に乗る：16.1km/時未満、レジャー、通勤、娯楽」：4.0METs

5EX / 4METs = 5/4時間 = 1時間15分

1時間15分もペダルをこがなくてはいけません。
片道10km弱ですのでかなりの遠出になりそうです。

考えると当たり前なのですが、ウォーキングからランニングや自転車に変えてもゆっくりペースならあまり時間の短縮にはならないですね。
本当にさっと運動をして終了にしたいのならもう少しハードな運動をしないといけないようです。
それは体をならしてからの話しですね。

私の場合はゆっくりでもいきなりランニング50分は無理でしょう。おそらく倒れてしまいます。ですので半分をウォーキング、残りをランニングというように過渡期を設けて移行していきたいと考えています。

上記で紹介したMETs一覧表では走る速度などで細かく分類がされています。実際に運動をしながらペースが上がったら再計算をして時間を減らすなりさらに負荷を掛けるなりを考えていけば良いというのが正解でしょう。

METsはいろいろな活動で算出されています。
家事の場合を見てみましょう。

あらためて言われてみると家事の大変さは確かにこんなかんじですね。
前出のウォーキング1万歩を部屋の片付けで考えると約1時間になりますので「今日は運動代わりに部屋の片付けみっちり1時間」というのもアリですね。

スポーツの場合はどうでしょうか。