インスタントラーメンの栄養をPFCバランスで確認しよう

今回のテーマはインスタントラーメン
お湯を入れるだけ、もしくは茹でるだけで美味しいラーメンがいただける20世紀を代表する大発明です。
安価で手軽な半面、健康面では何かと目の敵にされていることは皆様もご存知でしょう。

今回もPFCバランスを使い、三大栄養素という視点でどのような特徴がある料理なのかを見ていきましょう。

実は、インスタントラーメンには高血圧や血管性疾患が心配な私達が知っておかなければいけない特有の事情があります。

チキンラーメン

インスタントラーメンもお店のラーメンと同様に濃厚なスープで脂質が増えます。

●参考
ラーメンの栄養をPFCバランスでチェックしよう

今回の課題はスープではありませんのでシンプルな味付けの袋麺で見ていきましょう。
まずはインスタントラーメンの元祖「チキンラーメン」です。

商品名 エネルギー タンパク質 脂質 炭水化物 食塩相当量
チキンラーメン(袋) 377kcal 8.2g 14.5g 53.6g 5.6g

脂質が多く、タンパク質が少ないですね。

サッポロ一番塩ラーメン

続いてロングセラーの「サッポロ一番塩ラーメン」

商品名 エネルギー タンパク質 脂質 炭水化物 食塩相当量
サッポロ一番塩ラーメン(袋) 443kcal 9.5g 16.6g 63.8g 5.8g

コチラもタンパク質が少なく脂質が多いという結果です。

どうやらインスタントラーメンは脂ギッシュな濃厚スープでなくとも脂質が多い・・・、と思いきや、ここからすこし状況が変わります。

マルちゃん正麺 醤油味

生麺に近い食感の「マルちゃん正麺」はどうでしょうか。

商品名 エネルギー タンパク質 脂質 炭水化物 食塩相当量
マルちゃん正麺 醤油味 339kcal 9.5g 4.4g 65.4g 5.8g

なんとコチラは脂質が少ないという結果になりました。
そしてエネルギーも339kcalと少なめです。

バランスとしては炭水化物多めとなりますが、脂質+タンパク質であるチャーシューや卵などの具材を載せることを前提とした素ラーメンですので、栄養バランスとしては問題ないでしょう。

もう一つ見てみましょう。

マルタイ 棒ラーメン

九州ではお馴染みの「棒ラーメン」です。

商品名 エネルギー タンパク質 脂質 炭水化物 食塩相当量
棒ラーメン 280kcal 10.9g 2.8g 53.2g 4.8g

脂質がかなり少ないという結果になりました。

どうやらインスタントラーメンはスープがシンプルなものでも脂質が多いものと少ないものに二分されているようです。

油揚げ麺とノンフライ麺

インスタントラーメンはスープがシンプルなものでも

・脂質が多いもの
・脂質が少ないもの

という2つの傾向があります。

これが「油揚げ麺」と「ノンフライ麺」の違いです。

インスタントラーメンの成分バランスを語る上で最も重要なことは「麺にも脂質が大量に含まれているものが多い」ということです。

お店のラーメンでは脂質は麺に含まれておらず、スープの違いで脂質量が極端に変化しました。油揚げ麺の場合、これに加えて麺で脂質量が底上げされているのです。

油揚げ麺

インスタントラーメンは蒸した麺を油で揚げて乾燥させるという製造法が発明の核になっています。油で揚げることでできた麺の微小な穴が吸水を促進するとともに、モチモチという独特の食感を生んでいるのです。この製法で製造された麺は「油揚げ麺」と呼ばれています。意外にも麺は揚げ物だったのです。

これにより多くのインスタントラーメンは「麺に脂質が含まれる」という本来のラーメンではあり得ない特徴を持っています。

具がない袋麺でも脂質は15~20g程度あります。ここにチャーシューや香油などを載せるとさらに高脂質な食事になるので注意が必要です。

 ノンフライ麺

これに対して蒸した麺や生麺を温風で乾燥させたものが「ノンフライ麺」です。

最近増えてきた「まるで生麺!」という商品がこれにあたります。

ノンフライ麺は油で揚げていないため脂質は5g前後と少量です。このため1杯の総エネルギーも少なくなります。

成分表の比較

油揚げ麺とノンフライ麺の成分表を一覧にしてみましょう。
すべて袋麺の値です。

商品名 麺の種類 エネルギー タンパク質 脂質 炭水化物 食塩相当量
チキンラーメン 油揚げ麺 377kcal 8.2g 14.5g 53.6g 5.6g
サッポロ一番塩ラーメン 油揚げ麺 443kcal 9.5g 16.6g 63.8g 5.8g
うまかっちゃん 油揚げ麺 437kcal 9.8g 18.7g 57.4g 5.6g
チャルメラ しょうゆラーメン 油揚げ麺 441kcal 8.0g 18.5g 60.7g 6.4g
出前一丁 油揚げ麺 464kcal 9.4g 19.7g 62.4g 5.8g
ラ王 醤油 ノンフライ麺 342kcal 8.6g 6.8g 61.6g 5.8g
マルちゃん正麺 醤油味 ノンフライ麺 339kcal 9.5g 4.4g 65.4g 5.8g
中華三昧 広東風醤油拉麺 ノンフライ麺 364kcal 9.8g 6.7g 66.0g 7.4g
マルタイ棒ラーメン ノンフライ麺 280kcal 10.9g 2.8g 53.2g 4.8g
セブンイレブン 金の麺 醤油 ノンフライ麺 370kcal 12.6g 6.8g 64.5g 6.6g

ノンフライ麺の脂質は油揚げ麺の1/3程度ということが分かります。

まとめ

・インスタントラーメンもスープで脂質が大きく変化する
・タンパク質は少なめで炭水化物はほぼ適量
油揚げ麺は麺にも大量の脂質が含まれている
・このため油揚げ麺のラーメンは総エネルギーも多い
・ノンフライ麺は生麺同様に脂質がほぼ含まれていない

エネルギーと脂質の過剰摂取が高血圧の主原因と思われる方にお勧めしたいのは、やはり「ノンフライ麺」です。

特に血管のプラークを起因とする虚血性疾患のリスクが高い方は「油揚げ麺」は控えておきましょう。高温で酸化した脂、時間を置いて劣化した脂を大量に摂取する行為はプラーク形成を促進します。意地の悪い見方をすると油揚げ麺はこれにそのまま該当してしまうのです。そして塩分制限のためにスープを残しても麺の脂質の摂取は避けられません。

これがインスタントラーメン特有の注意点です。

悪いことに、中高年に馴染みの深い歴史あるインスタントラーメン、そして低価格帯のインスタントラーメンは油揚げ麺であることが多く、私達はついついそれらを選びがちです。
若い方や健常者なら何の問題もない些細な事でしょう。この話がどの程度深刻なのかは患者それぞれの体の特性や疾患の進行程度によります。塩分摂取に過敏に反応する人がいるように、脂質の影響を極端に受けやすい人もいるはずです。自分の場合はどうかを今一度考えていただければと思います。

おまけ

脂質が多いインスタントラーメンを探してみると・・・。

「ペヤング背脂MAX」

商品名 エネルギー タンパク質 脂質 炭水化物 食塩相当量
ペヤング 背脂MAXやきそば 696kcal 9.9g 44.7g 63.4g 3.3g

これは強烈です!
多めの油揚げ麺に背脂を追加しているため脂質の値が振り切れています。
その影響でエネルギーが700kcal近くも。

期間限定のネタ商品ですので毎日食べる人はいないでしょうが、高血圧や血管が気になる私達はネタでは済まないかもしれませんね。

食塩相当量は3.3gと少なめです。
しかし試食レビューは遠慮させてください。

このように個性的な商品もありますが、インスタントラーメンには必ず成分表が記載されています。
成分表を活用して健康で美味しい食生活を目指してくださいね。

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コメント

  1. チャナ より:

    ameoさん、お久しぶりです。
    そろそろ肉体系レポート、お待ちしてます。(笑)

    • ameo より:

      チャナさん、お久しぶりです。

      暖かくなったことですし、そろそろ体を使った実験(?)始めたいですね。
      皆さんの役に立って面白いこと、うーん、、何にしようかなぁ。

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