和風料理に風味を加えるために海苔を乗せることがありますが、塩分制限をしていると塩っぱいイメージがあるため避けがちです。
しかし味付け海苔は実は塩分が意外なほど少ないのです。
海苔の塩分量
海苔は大きく分けると焼き海苔と味付け海苔に分けられます。
焼き海苔はプレーンな海苔なので塩分が少ないのはわかるのですが、味海苔は醤油などで味付けがされていますので塩分のキツイ食べ物だと思われがちです。
まずは味海苔の原材料を見てみましょう。
このように色々な調味料が使われています。
大雑把にまとめると砂糖、醤油、旨味成分、香辛料となり、和食ではおなじみの調味料で味付けされていることがわかります。
では成分を見てみましょう。
1袋5枚で食塩相当量はなんと0.06g!!
実は極めて塩分が少ない食べ物だったのです。
高血圧患者の食事療法としての1日6g(1食2g)という厳しい制限で考えても塩分が少ないと言える量なのです。
私も「間違いなく塩分が多いだろう」という直感で食べることを避けていましたが、それは大きな間違いだったようです。
日本食品標準成分表を見てみると味付け海苔100gで食塩相当量は4.3gです。
しかし海苔だけ主食としてモリモリ食べるものではありませんので、基本的には味海苔は塩分量の勘定から無視しても問題ない食品といってよいでしょう。
焼き海苔は?
日本食品標準成分表では焼き海苔100gで食塩相当量が1.3gと味付け海苔の1/3程度です。
もし焼き海苔を味付け海苔の1袋5枚と同じサイズにすると0.02gとなります。
こちらも塩分量としては無視していい食品と言えます。
味が濃いと勘違いする理由は使い方と薄さ
なぜ味付け海苔は少ない塩分量で味が濃いと感じるのでしょうか?
これは使い方と薄さにポイントがありそうです。
まず使い方に関しては、海苔は「巻く」「料理の上に乗せる」という使い方が多くなりますので舌に触れやすくなります。
そして同じ量でも薄ければ舌に触れる面積が広くなるのです。
薄ければ薄いほど肉厚の内側で舌に触れずに取り込まれてしまう無駄な塩分が少なくなるということです。
このように味わう上で無駄がない仕組みを持っているのが「海苔」なのです。
オッサン世代としては昨今の薄くて向こうが透けて見える海苔に文句の一つも垂れたくなりますが、「実は減塩のために薄くなった」と考えればそれもありがたく感じてしまいます。
ここはひとつ消費者の健康のために薄くなったんだとポジティブに勘違いしておきましょう。
味付け海苔は塩分制限の味方
味付け海苔はこんなに山盛りにしても食塩相当量がプラス0.06gで済んでしまうのです。
味付け海苔は物足りないと感じがちの減塩食に風味と味をプラスする優れたアイテムです。
減塩には是非味付け海苔を活用しましょう。
コメント
有益な情報をありがとうございます。
鯖の干物 と 大根おろしが大好きなのですが
干物の塩分濃度について 心配なので
鯖は 1匹の干物を 半分にして食べています。
実際は どうなのでしょうか・・
鯖のパッケージに 塩分の記載がなく WEBで調べて
目安にしていますが・・
こんにちは。
私も干物について調べたことがあるのですが、明確な塩分量はわかりませんでした。
同じ種類の魚でも肉質/厚み/脂の量/塩水の濃度/漬ける時間で取り込む塩分量が変化します。
業者によっても「濃い塩水に短時間」「薄い塩水に長時間」など製造方法も大きく異なります。
同じ魚の干物でも塩分量が大きくバラついているのが現実のようですね。
塩鮭でも甘塩、中塩、辛塩とありますが塩分量の規格があるわけではありません。、
つまり作っている人が「これは塩少なめ」と言えば「甘塩」になるということです。
甘塩でも辛かったりするのはそのせいです。
そんな大雑把な塩加減である魚業界ですが、実は干物専用の塩分計というものも存在します。
http://www.atago.net/product/?l=sj&f=lineup/fm1.html
こういったものを活用して塩分量を安定させようという試みはあるようです。
「青魚は高血圧改善に良い」とは言われていますが正確な塩分管理が難しい、そんな矛盾がありますよね。
有益な情報をありがとうございました!!
感謝でございます。
EPAという 薬を病院からいただき飲んでいます。
頸動脈のプラーク閉塞が 45%なので
血液のサラサラを強化するためです。
今までの食生活に 大いに反省をしており
脳梗塞になってから 和食専門 薄味専門で
ピザ アイスクリーム バター マーガリンなどは 食べません・・
アメオ様は 頸動脈はプラークはありませんか?
EPAは血液をサラサラにして血栓を防ぐ優れた効果がありますが、その影響で出血した際に血が固まりにくくなるという症状もでます。
怪我には十分に気をつけてくださいね。
私も入院時に頸動脈狭窄の検査をしているのですが、結果は「まあ問題なさそう」というニュアンスでしか教えてくれませんでした。
当時は失語症の影響も残っており、難しいことを言われても理解できなかったのでしょうがないですね。
CAVIやABIもそうですが、頸動脈狭窄の検査ももう一度受けてみたいとは常々思っています。
保険が効く範囲で追加検査できる機会があれば試してみますね。
その際はもちろん報告します。
こんばんは
頸動脈は 検査技師のお話では
老人でも 血管にプラークがない(頸動脈がつまっていない)ひとがいて
そういうひとは 100歳近くまで生きてる・・・とか。
私は 食生活を厳しく変えています。
お互い 健康第一で がんばりましょう~~
はじめまして。
94才の義母が高血圧の為、減塩食の指示が出ています。
手作りを心がけてはいるものの、負担が大きく困っていたところ《無塩パン》の検索からこちらにたどり着きました。
身近な外食や冷凍食品迄、とても詳しく書かれているので、とても参考になりました。
経済的にもお手頃な情報なのも助かります。
義母は好き嫌いが無いので、これからも色々な物を利用して、元気に過ごして貰える様、頑張りたいと思います。
有り難うございました。
山田様、はじめまして。
管理人のameoと申します。
コメントありがとうございます!
高価な減塩商品に特化したWebサイトはたくさんありますが、私は近所のスーパーで購入できるもので実用的な減塩をしたいと考えています。
本当は「近所のスーパーで用意できる減塩料理」という目線でデーターべース化したいのですがなかなか手がつけられません。
食事療法の「減塩」は辛いイメージしかありませんよね。
しかし「美味い!!」という心地よい感覚と塩分摂取量は必ずしも相関があるとは思えないのです。
いつの日かその真理を解き明かしたいといのが私のライフワークです。
もし「塩分が少ないのに美味しい」、そんな料理が見つかったのであればぜひ教えてくださいね。