乾麺を茹でると塩分が茹で汁に流れ出します。そしてカップ焼きそばはお湯を捨ててしまいます。
…ということは、実際に摂取する塩分量は成分表より少なくなるのかも知れません。
早速確認をしてみましょう。
塩分量が減る理由
塩分を含んだ乾麺をお湯で茹でると塩分が溶け出します。これはそうめんで確認済です。カップ焼きそばの場合はさらに肉や野菜などのカヤクからも塩分が抜けるでしょう。これは塩分濃度が違う液体が接すると同じ濃度になろうとする浸透圧の効果です。
そしてカップ焼きそばの場合は塩分を含んだお湯は捨ててしまいます。
塩分が抜けるのはどうやら間違いなさそうです。
では、それはどの程度効果があるのでしょうか。
測定してみよう
今回も「ペヤングソース焼きそば」と「激辛ペヤングソースやきそば」を使います。
湯切りをしたお湯の量と塩分濃度を確認して、減った塩分量を算出しましょう。
●ペヤングソースやきそば
お湯の量:265g
塩分濃度:0.20%
265 × 0.20 / 100 = 0.53
約0.5gの塩分が抜けています。
●激辛ペヤングソースやきそば
お湯の量:282g
塩分濃度:0.17%
282 × 0.17 / 100 = 0.4784
こちらも同様に約0.5gの塩分が抜けています。
お湯を捨てることで、成分表から
ペヤングソースやきそば:0.5g減塩
激辛ペヤングソースやきそば:0.5g減塩
ということがわかりました。
ペヤングソースやきそばの塩分相当量を詳しく調べてみると
ソース:2.8g
カヤク+麺+ふりかけ+スパイス:0.8g
です。カヤク+麺の塩分は大半が抜けてしまい、0.3gしか残らないということですね。
摂取する塩分は考えていた以上に減っていました。
※2016/02/15 ふりかけとスパイスについての記述が抜けていたため追記しました。
余談ですが、湯切りのお湯は黄色みがかっており油が浮いています。味見をしてみると旨味が無いために美味しくはないですが、ペヤングの麺のあの味がします。こうしたことから塩分以外も成分表から少なくなっていると考えてよいでしょう。
冷まして油を見やすくしてみました。
結構な量の脂質も抜けているようですね。
まとめ
- カップ焼きそばは湯切りをするため、実際に摂取する塩分量は成分表より少なくなる。
- ペヤングソース焼きそばの場合は約0.5gの塩分相当量が抜ける。
- つまりペヤングは3.1g、激辛ペヤングは2.5gという塩分相当量になる。
- 湯切りにより塩分以外の成分も抜けている。
なかなか素晴らしい結果がでましたね。
これで更に安心してカップ焼きそばを食べることができます。
なお、スープが付いているカップ焼きそばが2種類あります。「バゴォーン」と「焼きそば弁当」です。バゴォーンは新しいお湯で、やきそば弁当は捨てるお湯を使うように作り方で指示されています。つまり、やきそば弁当は正しい作り方で食べると成分表からの減塩はできません。
焼きそば弁当はスープだけで塩分量が2.3gと強烈ですが、これに湯切りの塩分が加わるということです。高血圧患者であるならやはりスープは飲まないようにすべきでしょう。
コメント
ソースやふりかけなどの塩分のことはお考えですか?
みみんさん、こんにちは。
管理人のameoと申します。
あー、申し訳ないです。。
ふりかけとスパイスに関する記述がなかったですね。
うっかりしてました。
ふりかけとスパイスの塩分相当量は「カヤク+麺」に含まれています。
実はまるか食品にも問い合わせていたのですが、「ソースとそれ以外」という区分でしか塩分データがないため、このような書き方になっているのです。
正しくは「ペヤングソースやきそば」の場合、調理前が
・ソース:2.8g
・カヤク+麺+ふりかけ+スパイス:0.8g
となり、合計3.6g。
これがパッケージに書かれた塩分相当量です。
調理後は湯切りでカヤクと麺から塩分が0.5g抜けるため合計3.1gになる、というお話なのです。
ということで、ソースもふりかけもスパイスも全て含まれた値です。
記事修正しておきました。
ご指摘感謝です!!
ペヤングって塩分意外と少ないんですね。
UFOを見てみたら塩分5.8グラム。
1日摂取推奨量上限が8グラムですから、それを食べたらあとは精進料理でも食べろってことですかねえ。
メーカーには猛省を期待します。
精進料理は意外と塩分高いみたいですね・・・
こんばんは。
管理人のameoと申します。
コメントありがとうございます!
ペヤングは他のカップ焼きそばと比較して塩分が少なめですが
油揚げ麺のために脂質過多なのがちょっと心配ですね。
500kcalを超えるカロリーの原因は糖質ではなく脂質です。
脂太りタイプの高血圧の方にはあまりお勧めしたくありません。
とは言いつつも、カップ焼きそばの塩分や脂質の過多を自覚できているなら「たまのご馳走」としてありがたく頂くのは大賛成です。
前後の食事でしっかり調整出来れば大きなダメージにはなりません。
問題はその偏った特性を自覚せずに日常的に食べ続けることだと思うのです。
精進料理も同様ですね。
塩分削減にはなりませんが動物性脂質由来の高血圧の方には良い体質改善のキッカケになると思います。
何よりも自分のからだの特性を知ることがとても大切だと考えています。
食品の成分表は完成品をドロドロに溶かして計る。
湯切りで塩分流れるとか関係ない。
逆に調理方法で成分変わったら成分表の意味がない。
管理人のameoと申します。
コメントありがとうございます。
そのとおりですよね。
ただ最近は「指示通りに調理した場合の成分表」を追記している商品が増えてきましたね。
是非カップ焼きそばも「調理後の成分一覧表」を追記してほしいものです。
塩分だけでなく油分も抜けているのでカロリーも減るはずですから。
本末転倒ですが、入れるお湯に塩少々入れると、麺がベチャッとならず引き締まった麺になって美味しいですよ
こんにちは。
管理人のameoと申します。
コメントありがとうございます。
これは興味深い話ですね。
カップ焼きそば、特にペヤングは指定の3分を少しでもこえると麺がベチャベチャになり美味しくなくなります。
時間できっちり湯切りをする作り方のため、水分があれば吸収し続ける伸びやすい麺がつかわれているようです。
お湯と麺の塩分濃度が近いと麺から塩分が抜けにくくなり、替わりに吸収される水分の浸透が遅くなることが考えられます。
つまり麺は若干水分控えめになるので引き締まる、ということなのかもしれません。
機会があったら比較してみたいのですが2つ食べると1000kcal。。
こうなると塩分よりカロリーのほうが恐ろしいですね。