無塩パン「PECK トスカーノ」を食べてみた

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無塩パン「トスカーノ(トスカーナパン)」のレビューです。

PECK トスカーノ

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先日、新宿で無塩パンを探した際に、新宿高島屋のイタリアパンの店「PECK」でトスカーノというパンを購入しました。

そのトスカーノはこちら。

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サイズはラグビーボール程度、かなり巨大。
重さは440gとずっしり。
お値段は410円(税込み)でした。
半分にカットしたものも販売しています。

パンの周囲はカリカリです。
購入時に重いので落とすまいとトングで強く掴むとバリバリと剥がれてきます。

今は一晩ビニール袋に入れていたためしっとりしています。
皮のカリカリが好きな人は帰宅後に紙袋に移し替えるとよいでしょう。

試食

では、食べてみましょう。

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中は思いの外柔らかいですね。

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それでも日本人好みのふわふわもちもちのパンを期待するとガッカリするかもしれません。

ひとくち食べてみると「あれっ」と思うほど味がしません。
味気ない・・・と表現してしまいたくなります。

特に後味が違います。
普通のパンのように噛めば噛むほどにパンの味と香りがふわーっと広がっていくということはなく、噛んでいるとすぐに味が薄くなって消えていきます。

何も知らない人に食べさせると恐らく「うーん、おいしくないね」という感想が出てくるでしょう。

これは一体どういうことなのでしょうか?
トスカーノを理解するにはこのパンの生い立ちを知る必要がありそうです。

トスカーノの生い立ち

このトスカーノ(トスカーナパン)は名前のとおりイタリアのトスカーナ地方で生まれたパンです。
都市国家時代のトスカーナは戦略的に塩の供給を断たれた時期があったため、やむを得ず無塩でパンが作られたのが発端です。
しかし、無塩であるが故に味の濃い料理と相性が良いことから、現代まで伝統的なパンとして受け継がれてきたのです。
つまり、本場では塩味を効かせたイタリア料理に合わせるためのパンなのです。

日本の白飯の扱いと同じと言えばわかりやすいでしょうか。
塩むすびは素朴で美味しいですが、おかず無しで白飯だけをもりもり食べることはできません。
これによく似ています。

「トスカーノは味の濃い料理に添えるために作られた無塩パンである」、ここが重要です。

さて、食べた感想は?

パンにおける塩の役割は

①グルテンの粘り具合を調整する
②酵母の発酵具合を調整する
③塩味を付ける

です。

①と②はパンの食感に影響します。
このトスカーノでは少しだけ古いパンのようなモソモソした食感がありますが、さほど気になりません。
これは意外でした。
無塩パンはもっとゴワゴワキシキシするものかと思っていたからです。
普通のパンの塩分を抜いただけではなく、酵母や温度、発酵時間など無塩パン前提の特別なレシピがあるのでしょう。

ただし、③の味の違いはハッキリでてますね。
このパンだけを食べると感想はスバリ「味がしなくて美味しくない」です。
口にふわーっと広がるパンの味と香りが圧倒的に足りないのです。

しかし、料理に添えるパンとして絶えることなく受け継がれてきたものですので、そのとおりの食べ方が一番おいしいのでしょう。
ならば試してみましょう。

スープと合わせてみた

「忙しい朝、夜が外食なので出来るだけ塩分を控えておきたい」、そんなシーンを想定してインスタントのスープに合わせてみました。

減塩スープ

まずは塩分0.5gの減塩コーンクリームスープです。

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あーこれは・・・、美味しくない。

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スープも塩味が控えめなため物足りない、それ以上にパンが味気ない。
味比べをすると微妙な差でも大きく感じてしまうものですが、この場合は減塩スープのためにパンの味気なさがさらに際立ってしまうように感じます。
味のないスポンジを食べているようです。
無塩バターを加えてもダメ。
この組み合わせはいけませんね。

「さあ、無塩パンと減塩スープで外食のための塩分貯金だ!」というノリで記事をまとめたかったのですが、ちと厳しいっすね。
嘘は書けません。

減塩ではないスープ

こんどは減塩ではない味の濃いスープに合わせてみました。

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コンビニで買ったごく普通のトマト味のスープパスタ。
こんなに小さいカップでも塩分は1.8gあります。
一般的な塩分制限は1日6gですので、これだけで1食分の塩分摂取になってしまいます。
なかなか強烈です。

しかもカロリーは160kcalしかありません。
働くおじさんの朝食/昼食としてはカロリー不足です。

これに無塩パン「トスカーノ」を添えてカロリーを補完します。

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あー、これなら大丈夫。
美味しいですね。
塩分制限をしているためスープがかなり塩っぱく感じてしまいますが、一緒に食べると無味に近いパンに良く合います。
逆に塩味のきついパンでは味過多になりそうです。

なるほどこういう組み合わせのためのパンだったんですね。

食べていて気付いたのですがポイントは「一緒に食べる」ですね。
「パンを飲み込んでから、スープを味わう」というように別々に食べるのではなく、口の中にパンとスープを一緒に入れるということです。
少々お行儀が悪いのですが、パンをスープに浸したり、口に放り込んでからスープを流しこんだりする食べ方が正解です。
それが無塩のパン「トスカーノ」を美味しく食べるコツですね。

ガーリックトーストにしてみた

ガーリックトーストも試してみました。
無塩バターを使った無塩ガーリックトーストはやはり味気なく非常に残念なものに。

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有塩バターとニンニクをたっぷり使うとほどほど美味しいものになりました。
(有塩バター10gの塩分相当量は0.14g、同サイズの食パン1枚の塩分相当量は約1g)
しかし味を引き締める塩味が薄いため、バターとニンニクの味が広がるだけで締まりがありません。

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塩分制限をしていない人に「コレおいしいよ!」とおすすめできるものではないですね。
味付けは塩加減が重要という料理の基本はガーリックトーストにも言えるようです。

やはりトスカーノには強い味の料理が必要なようですね。

まとめ

トスカーノはそのまま食べても美味しいものではありません。
普通のパンだと思って食べるとがっかりしてしまうでしょう。

いろいろ試してみましたが、「トスカーノを普通の有塩パンと置き換えれば大幅に減塩ができるかも」という甘い期待は脆くも打ち砕かれました。
「トスカーノは味の濃い料理に添えるものである」ということです。

恐らくこのことはトスカーノ以外の無塩パンでも同様でしょう。
おかげで「有塩パンと無塩パンは別の食材であり、切り離して考えないといけない」という大切なことを知ることができました。

皆様もそのような違いがあることを踏まえつつ、未知の食材「無塩パン」ぜひ試してみてください。
うまく活用できれば減塩献立のバリエーションが増やせるかもしれません。

でも「無塩パンは近所のパン屋では売ってないし、通販も忙しくて受け取れないんだよねぇ」という方も多いでしょう。
実は駅でよく見かけるベーカリーチェーンでも無塩パンが常時販売されていることがあります。
それはまた次の記事にて。

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