血圧の正しい測り方

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高血圧に立ち向かうには日々の正しい測定がとても大事です。
安定しない測定値を見ながらでは正しい処置は出来ないでしょう。
ではどうやって測定をすればいいのでしょうか。

血圧の測り方についてまとめていきましょう。

血圧とは

まず血圧とは一体ナニモノなのでしょうか。

血圧とは血液が血管を押し広げようとする圧力のことです。
では135-85mmHgのように2つある数字は何を意味しているのでしょうか。

前の135は心臓が収縮し血液を吐き出したときの圧力のことで収縮期血圧(または最高血圧)といいます。
そして後ろの85は心臓が拡張するときの圧力のことで拡張期血圧(または最低血圧)と呼ばれています。
拡張とは次に送り出す血液を心臓が貯めている段階のことです。
つまり心臓が血液に圧力を掛けていないときにも血管には常に圧力が掛かっているということです。

そしてこの2つの圧力の差を脈圧といいます。

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まあ医療関係者ではない私達は「上の血圧」「下の血圧」「上と下の差」で問題ないでしょう。

病院の測定値より自宅の測定値の方が重要

診察では医師による血圧の測定を受けますが、その数値が必ずしも正確とは限りません。
医師と面と向かい質問をうける行為は緊張するもので、安静時の血圧とは言えません。

そこで重要となるのが自宅で測定したデータです。
自宅ならリラックスした状態の値が測定でき、また毎日測ることで病状の進退を知ることができます。
高血圧になったのなら高血圧が気になるなら、必ず自宅で測定をしましょう。

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そして診察には測定データをもっていきましょう。
特に見やすくグラフにしていくと医師の喰いつきが格段によくなります。

最近は血圧計と連動して記録するアプリもありますので、それを利用するのもいいでしょう。

いつ測定すればいい?

血圧は安静にしていれば一定になると考えがちですが、実は一日の中でも変動しています。
血圧は寝ている間が最も低く、朝起きると共に上昇をはじめます。
昼間活動時は高めに推移し、寝る前にまた下降していきます。

ではいつ測れば良いのでしょうか?

一般的には朝起きてから1時間以内、朝食前でトイレ後の測定値が「自宅測定の基準値」とされています。

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その理由は、第一にまだ活動を始めていないため血圧が不用意に上がっていないことが挙げられます。
そして降圧剤は朝食後に服用するので薬による降圧の影響が最も少ないのです。
さらに毎日繰り返す生活の中で同じ環境、同じ体調で測定できる限られた時間帯だからです。

トイレ後というのは、一般的にトイレを我慢すると血圧が上がってしまうためです。
実際に測定して見たところ、自分の場合は朝の尿意があまり無いため、トイレ前でも血圧はほとんど上がりませんでした。
逆に寒いトイレに入ることで血圧が急上昇してしまうデメリットがあったため、トイレ前の測定に変更しています。

ということで、一日一回だけ測るなら朝に測定をしましょう。

追加で測定するなら次は夜寝る前がいいでしょう。
風呂にはいることで血圧も下がり、寝るまでの間は比較的落ち着くのです。
私は後は寝るだけというタイミングで測定をしています。

さらに追加するなら昼間と夕方の活動期に測定しましょう。
少し血圧は高めに出ますが、活動期の変動を知ることができます。
例えば仕事中に血圧が上がりがちとか今日はなんだか血圧が高いなどの異常値が発見しやすくなります。

ということで、私は毎日計4回の測定をしています。

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測定時に注意すべきこと

同じ場所で測定を

血液は流れるときに抵抗を受けるため、血圧は心臓から離れていくと少しづつ低くなります。
また同じ上腕であっても左と右で10mmHgほどの差が出る人もいるとのこと。
特に動脈硬化が進行している人は差が大きくなる傾向があるようです。
このため正確に測定をするなら測定する箇所は統一しなくてはいけません。

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健康診断では右でも左でも構わないと言われますが、自分で「常に左」などと決めておきましょう。
普通は心臓に近い「左」が無難です。

理想は上腕

血圧を生み出しているのはもちろん心臓です。
理想はこの心臓で血圧を測るのが正解なのでしょうが、それは出来ませんのでより心臓に近い場所で測るのがいいでしょう。
このため上腕での測定がもっとも適していると言われています。

ただし冬の寒い朝でもシャツ一枚にならないと測定できないというデメリットもあります。
寒くなると当然血圧は上昇してしまいます。
そんなこともあり、次点で前腕(手首)が挙げられます。

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自分の場合は業務用血圧計と比較してほぼ違いがなかったため、手首式を使っています。
これなら服を脱がずに測定ができます。
手首式は測定者により値が大きくずれることがありますのでご注意ください。
特に動脈硬化が進行していると上腕式と測定値が合わなくなる傾向が高くなります。
手首式の注意点は別途まとめる予定です。

測定姿勢は大事

まず一番大事なのが測定箇所を心臓の高さに合せることです。
液体は深いところの方が圧力が高いため、基準の心臓より低い位置で測定をすると血圧は上がり、高い位置で測定すると血圧が下がります。
10cmで8mmHgも変わってしまうのです。

上腕式血圧計は自然に心臓の高さになるためあまり気にする必要はないですが、手首式の場合は注意が必要です。
腕を机の上や膝の上に置いて測定するのは間違いです。
そして前かがみになったりしゃがんだりする姿勢も股関節の血流が悪くなるためNGです。

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必ず取説で指示されているポーズをとりましょう。

何のための測定なのかを考えよう

日々の測定値を比較したいなら、「その時血圧がどこまで下げることが出来るか」というベースの血圧値が重要になります。
ベースの血圧から上げることは出来ても下げることは難しいためです。

なお活動時の異常値を知りたいという測定なら逆に高い測定値が重要になります。
これは「普段は血圧が125ぐらいだが仕事中は常に160を超えている」というような特定の期間に発生する異常値のことです。
仕事を中断して血圧を125まで落とし、その数値を記録しても意味はないでしょう。

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「自分は何の目的で血圧を測定するのか?」をよく考えてそれに合った測定をしましょう。

測定前にしばらく深呼吸をして落ち着こう

血圧計を装着してすぐに測ると大抵高めにでます。
安静時の血圧を測定したいなら、1~2分深く息をしながらリラックスした後で測るようにしましょう。

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連続して測ると徐々に血圧が下がるというデータになるのはリラックスが不足しているということです。
何回か測定してはじめに高く出た測定値は無視するというのもアリです。

室温に注意

血圧は気温の影響が大きく、寒い部屋で測ると見事なまでに高くなります。
寒い野外から帰宅後、落ち着いたと思っても体の芯が冷えている限り血圧は高くなります。
また、体が温まっていても足先などの体の一部が冷たいものに触れている場合も同様です。

血圧は気温や温度に非常にデリケートに反応するのです。

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このため血圧は夏は下がり、冬は高くなるという一年周期の増減があります。
冬、寒い日に脳卒中が増えるのはこのためです。
また高血圧は春に完治したと思っていても、秋から冬にかけて再発しやすいので注意が必要です。

連続測定は一度カフをゆるめて

同一条件で測定しても測るたびに値が変わるのが血圧です。
血圧はリアルタイムで変動し、一定値にとどまることがないためです。
私の場合、安定した測定が出来ても10mmHg近くバラつきます。
このため何度も測定して平均を見るという方法も有効です。

ただし一度測定すると腕が締めあげられて血管(静脈)が浮き上がっているのが分かると思います。
つまり測定箇所から先で血液が渋滞を起こしているのです。
そのまま連続して測定した値が正しい測定値とは言えません。
特に血圧が高いと血圧計に腕をギリギリ締めあげられるのでその傾向が強くなります。

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手がうっ血している場合は、カフをゆるめて手を上げ15回ほど握ったり開いたりを繰り返して血管が落ち着くのを待ちましょう。
また測定間隔は1~2分空けて体や心も落ち着かせる時間も忘れずに。

トイレ後の測定に注意

家庭測定の基準値は朝起きてから1時間以内、トイレ後朝食前がセオリーですが、トイレには注意が必要です。

まずトイレを我慢すると血圧が上昇します。
そして寒い日にトイレに入るとそれだけで血圧は上昇します。
さらに踏ん張るとそれに加えて上昇します。

つまりトイレにいくと血圧が急上昇するのです。

トイレ後測定をするなら、急上昇した血圧が完全に落ち着くまで待ちましょう。

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私も寒い日のトイレで実測しましたが、トイレでオシリを出すと+20、踏ん張るとさらに+20程度血圧が上昇していました。
つまり安静時120でも160まで一気に上昇してしまうのです。
これだけ上昇してしまうと数分安静にしても影響は残り、血圧は高く出てしまいます。
トイレに入った後は十分に安静にしてから測定する必要があるのです。

高血圧の方が寒い日の朝にトイレで倒れるパターンが多いのはこの影響です。
測定のためだけでなく倒れないためにも、便座カバーや足元にストーブを用意し、厚着をしてから短時間で済ませましょう。
もちろん便秘の改善も重要です。

ありがちな誤解

私もそうでしたが、自宅測定を始めるときにありがちな誤解をまとめておきます。

・健康診断で測定した血圧が高かったから高血圧だ。
→緊張すればいくらでも高くなります。しばらく自宅で血圧を測定しましょう。

・測定値がバラつくのは血圧計のせいだ。
→まず血圧はリアルタイムで変動しているので体温のように一定値にはなりません。
→次に自分の測定方法を疑ってください。正しい測定ができればバラつきは10mmHg以内にまとまります。

・今血圧が高いわけがない。測定値がオカシイ。
→血圧は脈拍のように自分で明確に意識できるものではありません。
→高血圧は自覚症状がないまま進行します。だから怖いのです。

・飲酒や運動をすると血圧が下がるから無問題。
→それは一時的に血圧が下がる行為で高血圧が治ったわけではありません。
→血圧が上がる行為と下がる行為を学ばないと測定データの信ぴょう性がなくなります。

ネットでは概して測定値がバラつくのは血圧計のせいだと怒りを露わにしている人を多く目にします。
測定と血圧計のクセを理解しない限り、新しい血圧計を買っても同じ目にあうでしょう。

取説をよく読もう

私もはじめは測定値がバラついていましたが、測定と血圧計のクセを理解してからは安定した測定ができています。
ただしここに書いてあることはほとんど取説にも書いてあります。
血圧計の場合は他の電子機器と違って取説に書いてあることはとても重要です。
もし取説を読んでいないなら一度熟読することをおすすめします。

「なんだここに書いてあるじゃん」ということが何回もありました。
是非是非。

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