減塩にはブータン料理「エマダツィ」がオススメ!

和食は塩分が多いと言われています。
「じゃあじゃあ海外の人達は何を食べているのさー」とキレ気味にいろいろ調べていたら、脇道に逸れて何故かブータンに到着。
今回はブータン料理「エマダツィ」の紹介です。

ブータンの食文化「唐辛子は野菜」

ブータンという国は文化を守るため人の出入りを厳しく取り締まっています。このため私達日本人にはあまり馴染みがない国ですが、実はブータン人は日本人と遺伝的に近く、外見が非常によく似ています。さっき街角ですれ違ったような人がブータンにたくさんいるのです。興味のある方は「ブータン 顔つき」で画像検索をしてみてください。

さてこのブータン、ちょっと変わった食文化を持っています。
とにかくよく唐辛子を食べるのです。私達にとっては唐辛子といえば香辛料ですが、野菜のようにモリモリと唐辛子を食べるのです。

そんなブータンの定番料理「エマダツィ」
孤独のグルメで紹介されたこともあるのでご存知の方もいるでしょう。
エマは唐辛子、ダツィはチーズのことです。簡単に言うと「唐辛子のチーズかけ」と言ったところでしょうか。

では早速作ってみましょう。

エマダツィの作り方

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材料

唐辛子 大4本
玉ねぎ 1/4程度
無塩バター 10g
プロセスチーズ 30g
水 100cc

作り方

1)小さなプライパンに水100ccと無塩バターを入れて火にかけます。
2)バターが溶けたら薄切りにした玉ねぎをいれて蓋をして弱火で10分。
3)玉ねぎが透き通ったら唐辛子を入れ、蓋をして5分。

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4)チーズを乗せて蓋をして30秒。チーズが溶けたら「エマダツィ」完成です。

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広がる玉ねぎの甘さとバターの旨味、引き締める唐辛子の苦味と辛味、そこに絡んでくるチーズのコクと微かな塩味。この組み合わせの相性は抜群です。尾を引く辛味でご飯も進みます。もちろんビールにもよく合います。

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注意点を幾つか

本来はヤギのチーズを熟成させたものを使っているようですが、プロセスチーズで代用できます。欲を出して塩分の少ないクリームチーズを使うと極めてマズイものができるので注意が必要です。アレはイカン。

唐辛子の辛味成分は種とワタに多く含まれていますので必要に応じて取り去ってください。

日本で流通している唐辛子は辛味の程度がわからないので、少し味見をしてから使いましょう。非常に辛いものから辛味のない甘唐辛子まで「唐辛子」として売られている場合があります。細く小さい唐辛子は香辛料として作られているものが多く固く筋張っていますので、野菜として食べるならこの画像のような大きなものがおすすめです。

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今回の料理では辛味のない「土佐甘とう」と品種不明のかなり辛い「赤唐辛子」を2本づつ使っています。

ぶっちゃけピーマン/パプリカと乾燥鷹の爪でも作れます。こちらのほうが材料入手と辛味の調整が容易です。(鷹の爪は辛味付けですので食べません)

減塩料理にするならスープは鬼門。完成時に微かに水分が残る程度に仕上げましょう。スープのようにジャブジャブにすると味が薄くなります。

唐辛子加熱時に炒めもののようにかき回す必要はありません。焦げないようにたまにプライパンを揺する程度でOKです。玉ねぎの上に載せた唐辛子は蒸し焼きになり火が通ります。また唐辛子は火を通しすぎると色がくすんで食感が悪くなります。適度にね。

お皿に取り分けるとチーズが糸を引いてグチャグチャになり見た目が悪くなります。そのまま食卓に出せるように小さなプライパンか土鍋がおすすめです。試してはいませんが、水を少なくすれば恐らくお皿とレンジでも作れるでしょう。

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塩分は?

さて肝心の塩分をまとめておきましょう。
野菜と無塩バターの塩分相当量は数mgですので無視してよいでしょう。塩分を気にしなくてはいけないのはチーズだけということです。

プロセスチーズは100gの塩分相当量が1.8gでしたので、今回の量では0.54gとなります。
塩分0.5g程度の低塩分料理なのです。

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飯をかき込める一品としてはかなりの低塩分です。
皆様も「エマダツィ」是非試してみてくださいね。
美味しいですよ!

塩分が少なくても辛味と苦味があれば美味しく頂けるということですね。このことは減塩料理を考える上で良いヒントになります。

なお、このバター/玉ねぎ/辛味にチーズを加える味付けパターンは応用が効き、トウガラシ以外にもいろいろな野菜に使えます。減塩料理の定番味付けとして是非覚えておいてください。
ニンニクや胡椒を入れたり、芋やマメ、鶏肉を入れても抜群に美味しいです。いろいろ試していますのでそれらもいずれまとめますが、皆様も自分流にアレンジしてみてくださいね。

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