入院部屋人間模様
もうスマホで調べることもなくなり、すっかり暇になってしまった。
今は比較的安定している人が入る大部屋にいるが、その人達の様子が気になりだした。
健常者に思えていたけど他人に聞こえるようにブツブツ喋ったり、通りすがりに屁やゲップをしていったりとやっぱり行動が少しオカシイ。
一日3,4回母親がお見舞いに来て、その人を「ママ、ママ」と頼る30代の男性がいたり。
相手にしてみれば余計なお世話という話ですよね。
でもそういう他人の細かい仕草に反感を持ったのは入院してからはじめてでした。
今まではとにかく「自分は正常ではない」という劣等感が強くなかなかそういう意識を持てなかったのですが、他人にイラッとしたことでようやく他人と対等になった気がしたのです。
変な解釈だとは思いますが、イラッとしたことで人としての自信を思い出したのです。
知能テスト
今日も検診を受けました。
リハビリの先生の助言もあってか、リハビリなしの方向で動いているが「もうすこし確認することがある」とのこと。
何があるのかよくわからない。
脳神経外科は患者がコミュニケーションを取れなくなってしまうことが多いので、直接患者に説明しないのが普通なのだろうか。
それともこの先生がもともとそういうキャラクターなのかはわからない。(追記:そういうキャラクターでした)
何があるのかを聞くと少しむっとしながら教えてくれた。
どうやら「知能テスト」らしい。
渡り廊下でまたスネていると助手さんらしき人が訪ねてきた。
知能テストをするために探していたらしい。
その場で知能テストが始まる。
3つの単語を覚えてください。
今何年ですか。
この地域はなんと呼ばれていますか。
さっき覚えた3つの単語を答えてください。
この図と同じ形を隣に書いてください。
そんな感じで難しい問題ではなかった。
病院名を間違えるポカミスをやらかしたけど、急患で飛び込んだので勘弁して下さい。
「まあ問題ないですね」という扱いになりました。
発症前に比べると漢字が出にくかったりと元通りとは言えないのですが、言語障害などのリハビリも受ける必要はないようです。
この辺りは思っていたとおりで安心。
細かい後遺症は日々の生活の中で治していこうと思います。
お金の話
持っていた現金から預け金を出しているが、お金の話も放ったらかしにはできない。
事務の方から高額医療費の限度額申請についての説明を受ける。
これは突然降りかかった高額医療に対して援助をしてくれる制度です。
今年から制度の内容が変更になっているため、年をまたいだ自分の場合は複雑になってしまいます。
しかし事務の方が市役所にいけばOKの状態にまで調整をしてくれていました。
その制度の存在すら知らなかったので本当に助かりました。
しかも稼ぎが悪い人はかなり自己負担額が減る模様。
情けないがこれを利用させてもらう。
引取人の問題
退院が見えてきたところで一つ問題が出てきた。
脳出血という症状は発病と同時に意識を失ってしまうこともある。
次は今回のように自分で救急車を呼べるか分からない。
そんなこともあり病院サイドは一緒に住んでいる人、ダメでも日々連絡を取り合っている人に引き渡すという形にしたいという。
一人暮らし天涯孤独の身としては誰かに頼るわけにはいかない。
そこにはいろいろな事情がゴニョゴニョ・・・。
さて困った。